...白い快楽。
GARDENISSIMA2002 : 2002/03/25
Posted at 2002/03/25 10:00:00 0/0


2002/03/25。快晴。気温−2度。
ヴァルガルディナ滞在も残り3日。ガルデニッシマも終わったのでのんびりとスキーを楽しめる。今日はドロミテスーパースキー名物、セラ・ロンダに挑戦することにした。

セラ・ロンダとは巨大な岩の連なりであるセラを巡るクルージングスキーツアーだ。4つの峠を超える滑走距離は約25km。リフトに乗る距離も合わせると約40km。滑走標高差の合計は約8000m。所要時間は休憩無しで約4時間らしい。ドロミテスーパースキーパス(共通パス)と体力があれば誰でも挑戦できる。

10:00出発。Kさん、Shiさん、Saさんと自分の4人で行くことにした。今回は時計回りのオレンジコースを選択。ヴァルガルディナからガルディナ峠(標高2297m)に昇り右手にセラ山塊を見ながらコルフォスコを経由しコルヴァラへ降りていく。暖冬の影響で雪が少なくコースが制限されている場所もある。所々でオレンジコースの看板を探しながらひたすら滑り降りていく。

コルヴァラへのゆったりとした森林コースが終わるとゴンドラに乗りアラッバ方面へ進む。アルタバディアを背に見ながら昇った地点が標高2193m。ここまでの所要時間は約1時間くらい。一緒に滑ったShiさんの頭痛が酷そうだ。飲み過ぎか高地の影響か?。ゆっくりと休憩を取って出発。今度はアラッバへ向かって滑り降りていく。南側の斜面になるため雪質が柔らかくなっている。カンポロンゴ峠(標高2087m)を過ぎ、幾つかのコースを滑ってアラッバの街へやっと到着。

スキーを外してアラッバの街を横断。今度はゴンドラに乗ってポルタ・ヴェスコーヴォに昇る。標高2516m。スタートしてから2時間以上が過ぎた。ここのロケーションは素晴らしい。北にセラ山塊、南にあのマルモラーダを見ることができるのだ。絶景と共に美味しい昼食を取ることができるオススメの場所。雲一つ無い快晴の下。白い山々が美しい。



(空は果てしなく青く、その山肌は赤く、3月の太陽はひたすら眩しかった。)


そしてヴァルガルディナからスタートしたセラ・ロンダはポルタ・ヴェスコーヴォが折り返し地点になる。

今度はポルタ・ヴェスコーヴォからオレンジコースを辿ってポルドイ峠を目指す。しかしその途中でコースを間違ってしまいShiさんとはぐれてしまった。急いでゴンドラに乗りもう一度ポルタ・ヴェスコーヴォの超絶斜面(標高差900m以上)を滑る。

スキー場間の連絡リフトの乗降場所には必ずドリンクバーがある。仮設の小屋にテーブルと椅子を並べちょっとしたオープンカフェになっている。お喋りする人、居眠りする人、日光浴する人。実にゆったりとした時間を過ごしている。Shiさんはそこで待っていてくれた。

いったんポルタ・ヴェスコーヴォを下ってしまうとポルドイ峠まではリフトやTバーを使って斜面をひたすら昇ることになる。オレンジコースではここが一番きつい場所。
リフトから左手を見ると反対回りのグリーンコースを滑る人達の列が見える。森林限界を超えポルドイ峠(標高2413m)に辿りつくと広大なスキー場があった。右手奥にはサッソルンゴが遠くに見えている。もう少しだ。

と、思ったら、セラ・ロンダはまだまだ続くのである。リフトに乗り、滑り降りることの繰り返し。セラ峠(標高2187m)を超えてようやくサッソルンゴの麓、セラ(標高2248m)についたのが午後3時過ぎ。ここから見るサッソルンゴの山影は迫力満点である。少し休憩を入れてチャンピノイ方面へ向かう。チャンピノイ頂上のゴンドラ駅を過ぎ、すり鉢を下るような急斜面の森林コースを必死で降りる。疲労度は最高潮に達している。スピードに耐えきれず内足一本の高速ターンをやってしまった。左膝の痛みが酷くなる。Shiさんに「すごい滑りだなぁ」と言われてしまった。苦笑いするしかない。

ようやくゴンドラ乗り場に到着。所要時間約5時間のクルージング。みんな笑いが止まらない。自分の中にあるスケールがすべて狂ってしまった。それにしてもよく滑ったなぁ…
(続く)