で、衆議院選挙から一夜明けて、その結果を時事通信より引用します。
自民:237
民主:177
公明:34
共産:9
社民:6
保守新:4
無の会:1
自連:1
諸派:0
無所属:11
合計480議席。
自民にとって「237」という数字は、「負けなかった」と言い切れない数字です。
小泉&安部という2枚看板で単独過半数を狙っていたはずですが思惑とおりにはいかなかったですね。
世間は案外冷めた目を向けていたようです。
小泉さん。いつまでも人気があると思っていること自体が危ういです。
一般民衆はそんなに浮かれてはいませんよ。
アメリカへの従属を明示的に選んだ時点で、頭上に剣、足下に陥穽という状況になっているのはわかりきったことですけど。
民主は、投票率の低さに足を引っ張られたのが大きいですね。そういった意味では天気に負けています。
思っていたよりも、自民-民主間の差が縮まっていないですね。
共産や社民が失った議席が、民主に流れた感じです。
政権交代のチャンスを逃したことによって、余生少ない小沢一郎がどう動くか。
公明の34という数字は、大きな意味を持っています。
2つの勢力が争っていて、議席の差がかけ離れたものではなく、かつその両方とも過半数という数字を確保できない場合、残された勢力のうち一番大きな数字をもつところが、主導権を握ることができるわけです。
自民+公明=271 : 民主177
民主+公明=211 : 自民237
この場合、自民&公明ということならばまずまず状況は安定すると思われます。
自民としては安定過半数を維持するために、公明の数を欲しいわけです。
が、決裂した場合、公明は勢力の埋没を防ぐために、民主にその議席を売ることができるからです。
しかし来年。自衛隊がイラクという戦場に派遣されます。
残念ながら現地で大きな犠牲があったと仮定します。
派遣を決めた小泉&自民タカ派と、派遣に反対していた隠れハト派の争いが始まるはずです。
その時に公明は「友情、勝利、平和」という矛盾した(笑)原理に基づいて行動するのでしょうか?
自民との友情をとるか?平和という観点から民主と結ぶか?
いずれにせよ、公明の勝利は確約されてますね(皮肉)
負けるとするならば、民主が単独過半数を確保したときでしょう。
さて。残りを。
共産は、予定通りに議席を減らしましたね。
今更、共産主義を明示するようなことはしないほうがよろしいかと。
言ってることはマトモでも、それを生かしきれない弱さは相変わらずです。
社民は、終焉を迎えて断末魔が聞こえてくるようです。
負けた原因は一言、「説明責任を果たしていない」からです。
秘書給与の流用事件にせよ、対北朝鮮との交友にせよ、土井さんは何も説明をしなかったですね。
自民に対して、社民がこれまで担ってきた立場を民主が受け継いでいくとするならば、これも世代交代の一つだと思います。
保守新。今すぐにでも自民に合流したいでしょうね。
そもそも妥協の産物でできたような政党なので、ここらへんで終わりを迎えるべきでしょう。
と、こんな感じでわかりきったことを書いて見ました。
今回の選挙で注目すべきことは、投票率が過去最低レベル(59.86%)であったことです。
およそ4割の有権者が投票を自主的に拒否または放棄したということ。
それは政治と一般社会の乖離を示しているのではないかと思います。
...政治に興味の無い有権者を4割も抱えた民主主義って、存在意義があるのでしょうか?
(2003/11/10)
追記:
(2003/11/10 19:23)
投票率の記述修正しました。戦後2番目の低さです。
Comment
by maxi
で、いろいろな速報番組を見てました。
おもしろかったのは、政治家を引退した人たち。
元公明の矢野さんや、元自民の野中さん。
この人たちは、政党という枠組みに縛られていない立場の方がイイ発言をしているような気がします。
Date :: 2003/11/10 15:07:39